第6〜13回までのペン入力談話会で行われた議論の議事録は、計測自動制御学会 HumanInterface News and Report, Vol.10, No.1, pp.99-108,ペン入力研究談話会活動報告に掲載されています。 |
日時 | 平成6年2月9日 15:00〜18:30 |
場所 | NTTヒューマン・インタフェース研究所 |
担当委員 | 徳永幸生 |
参加者 | 17 名 |
内容 |
1.研究所の概要説明2.話題提供「ペンコンピュータとは」というタイトルで,3 名から話題提供がなされた。伊東から「比較論的ペン入力コンピュータの定義」というタイトルで、 ペンによる直接指示、直接操作の性質をどう捉えるべきかの意見が述べられた。 これに対し、「キーボードは安心して使える。裏を返せば、ペン入力には、 文字認識の問題、コード化の問題がある」、 「しかし,コード化しないなら紙でこと足りる」、 「電子の紙になるためには、表示精度がまだ不十分」 などのコメントがあった。 守屋からは、「ペン入力の特徴を考える --- 融合の視点から ---」 ということで、実空間へペンコンピュータ画面が融合し、 実空間への操作がペン先の多様な動作に融合する (仮想空間へ人間が融合する人工現実感の反対)という視点で、 多様な可能性が述べられた。 徳永からは「5W1Hによる定義・分類」というタイトルで、 問題の整理がなされた。 3.ブレインライティング参加者全員で、「ペンコンピュータの理想像」、 「ペンコンピュータでほしい、あったらいいサービス」 という二つの項目に関してブレインライティングを行った。 まとめは、第10 回の談話会で徳永によって報告されたので、 そちらを参照されたい。 |
日時 | 平成6年3月22日 14:00〜18:00 |
場所 | 株式会社ワコム 豊野台工場 セミナールーム |
担当委員 | 和田晋典 |
内容 |
1.製品説明・ペントップ(ワコム製ペンコンピュータ)上での データベース開発用ツール dbMAGIC ・筆記通訳支援システム2.談話会「障害者用筆談通信機の普及に対する提案」一般回線につながりリアルタイムで筆談ができる、 障害者用の筆談通信機が普及するために必要な機能、 事項、前提についての提案が述べられた。
機器の概要
必要と考えられる機能・事項・前提抜粋 |
日時 | 平成6年5月9日 15:00〜19:00 |
場所 | キヤノン健保会館 |
担当委員 | 谷石信之介 |
参加者 | 21名 |
内容 |
1.キヤノンの紹介ビデオ上映2.話題提供「使いやすさとペン入力」 橋倉英樹(キヤノン)使いやすさから見たペン入力についての話題提供がされた。 要点は次の通りである。 ・一体型入力は、形態として自然だと思うため、紙と比べられる。 そのため現状では、解決すべき課題がまだまだ多い。 ・ペンの特性として選択と操作の同時性があるが、 もっと気軽に試行錯誤ができる必要性がある。 ・分かりやすさと電子化メリット metaphor と magic のバランス。 ・機械モデルを分かりやすくするためのいくつかのアイデア。 3.講演「理性から感性へ」 奈良謙(日大芸術学部講師)視点を変えたところからヒントを得る目的で工業デザインの立場から の講演が行なわれた。要点は次の通りである。 ・時代の流れは、理性から感性に、男から女へ、「良い/悪い」から、 「好き/嫌い」に変わってきた。 ・多品種少量生産というのは、今までの製造業にとっては、 困ったこと。在庫にも苦しむことになる。 ・ペイントショップの例をあげ「Factory Shop」がこれからの 流れである。客の注文を聞き要素を組み合わせて望まれる製品 を提供していく。 |
日時 | 平成6年6月22日 |
場所 | 沖電気工業株式会社・目黒クラブ |
担当委員 | 鈴木邦和 |
参加者数 | 19 人 |
内容 |
1.話題提供「ペン入力の理想と現実〜ペン入力PC の使用体験記」 鈴木邦和(沖電気工業)Microsoft Word 5.0, Microsoft Draw 2.0 をペンと 表示一体型タブレットを用いた環境で使用し、 マウスで使用したときとの比較評価が述べられた。 また、今後の課題として、どのような要件を満たせば 「紙とペン」と呼べるかという「紙とペン」の基本機能の検定と、 はたして、書く、見るということに関して、 「紙とペン」と同じ環境が「タブレットと電子ペン」 で実現できるのかを考えることが挙げられた。
・比較評価抜粋 |
日時 | 平成6年7月20日 |
場所 | 株式会社リコー・中央研究所 |
担当委員 | 伊東 正 |
参加者数 | 36 人 |
内容 |
1.話題提供「ブレインライティングの結果報告,ペン入力コンピュータとは」徳永幸生 日本電信電話(株)第6回研究会で行なわれたブレインライティングのまとめが報告された。 その考察から、ペンコンピュータの意義として次の五点が挙げられた。 ・新しいコミュニケーション ・新しい発想支援 ・新しい業務支援 ・新しい教育支援 ・新しい文具、ツール これらのすべてにおいて現状を見つめ、課題を検討し目標を定めることが 重要である。 |
日時 | 平成6年8月30日 14:00〜18:00 |
場所 | 東京電機大学 工学部 11号館 1603室 |
担当委員 | 守屋慎次 |
参加者数 | 45 人 |
内容 |
1.話題提供中国科学院自動化研究所の劉 迎建 教授による講演が行なわれた。 内容は次のとおりである。また、文字認識技術の実演が講演の後行なわれた。・中国における、コンピューター産業およびペン入力コンピューターの動向 ・オフライン手書き漢字識別技術(中国漢字識別技術の概要、 手書き漢字識別を目的としたオンライン技術とオフライン 技術の相互関係、ニューラルネットワークの応用、従来の パタン識別技術の応用など) |
日時 | 平成6年10月14日 15:00〜18:30 |
場所 | 武藤工業株式会社 本社 |
担当委員 | 堀口昌伸 |
参加者数 | 27 人 |
内容 |
1.話題提供武藤工業製のタブレット、ファジイ・スプライン曲線同定法 FSCI の 紹介が行なわれた。また、ペンコンピュータの歴史とペンを使うメリット、 そして、次のようなまとめが述べられた。・特に求められる機能 文字認識の向上、図形認識の向上、ジェスチャ機能の充実 および使用方法 ・問題点 カラー、大型化、価格、アプリケーションの充実 ・将来への希望 作図効率の向上、ジェスチャ機能の充実、コミュニケーションツール への応用 |
日時 | 平成6年11月16日 |
場所 | セイコーエプソン株式会社 本社 |
担当委員 | 児玉良幸 |
参加者数 | 23 人 |
内容 |
1.話題提供「ジェスチャーの問題点と標準化の動向」ジェスチャを手書き編集用の記号と定義した上で、 その問題点および使いやすいジェスチャにするための要点が述べられた。 また、日本事務機械工業会規格で規格化されたジェスチャの紹介が行なわれた。 ・問題点抜粋 誤認識,ジェスチャがどこに作用するかがわかりにくい, 正確なポインティングは疲れる,ジェスチャを覚えることが必要 ・まとめ ジェスチャの使いよさはペンベース機器の普及に影響する。 また、使いやすいジェスチャの追求は必要だが、共通化も重要 2.製品紹介「ISDN PC コミュニケーションシステム」の紹介 |